【雲龍院】紅葉の名所 京都おすすめ観光スポット「悟りの窓」「しきしの景色」は必見!

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雲龍院の見どころご紹介

京都東山 真言宗・泉涌寺派(せんにゅうじは)別格本山の雲龍院です。

雲龍院は、御寺(みてら)泉涌寺の別院として、泉涌寺の境内の南側に建立されている寺院です。泉涌寺と同様に、皇室とのご縁がふかく、格式高いお寺です。
雲龍院には、皇族方の陵墓と位牌堂である【霊明殿(れいめいでん)】があります。

自然ゆたかで奥深い、静かな環境に囲まれた泉涌寺山内にたたずむ雲龍院は、随所に見どころがある隠れた名寺院です。

四季折々に咲く花々が美しく、窓からの眺めは素晴らしいです。格式高きお部屋と自然の風景が融合したアートな景色が眺められます。
特に、秋は紅葉の名所として有名なお寺で、多くの方が拝観へおとずれています。悟りの間からの景色は必見です。

雲龍院ではわらじ履きで走っている姿のめずらしい大黒天さまが安置されており拝見できます。その他、不思議な雲龍図など、見どころがたくさんあり楽しめます。

雲龍院の見どころが載った「へぇ~」ポイントが紹介されている用紙を受付でもらうことができます。雲龍院は、京都おすすめの人気観光スポットです。
             

雲龍院の歴史について

雲龍院は、1372年に後光厳天皇(ごこうごんてんのう)が自らの菩提所として建立したのが始まりです。竹巖聖皐(ちくがんしょうこう)を開山として迎え創建されました。

1389年には皇子の後円融天皇(ごえんゆうてんのう)により如法写経会(にょほうしゃきょうえ)を興すため【龍華殿】が建立されました。雲龍院は、現在でも写経道場として知られています。
当初、写経道場・龍華殿は別の場所に建立されていましたが、江戸時代初期に後水尾天皇(ごみずのおてんのう)により現在の位置に再建されました。

雲龍院は、応仁の乱により焼失されましたが、後土御門天皇(ごつちみかどてんのう)などが使用された御殿の寄進を受けて再建されています。

さらに江戸時代には寺領も広がり、諸堂の修理など行い、僧坊を設けて各方面より集まる多くの僧侶たちの学びの場として隆盛を極めたそうです。

明治初期には、後光厳天皇をはじめとする歴代天皇の尊牌を祀る霊明殿が完成しています。
お寺は歴代皇室の信仰が厚く度々行幸されています。

江戸時代以降、光格天皇の皇妃をはじめ、仁考天皇の二皇女、孝明天皇の二皇女の陵墓が裏山に営まれています。
       

見どころポイント【不思議な雲龍図】

受付を入っていくと正面に大きな雲龍図があります。
左右それぞれに移動して眺めてみると、龍の鼻の長さが違って見える不思議な雲龍図です。
         

しきしの景色が美しい【蓮華の間】

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蓮華の間では、雪見障子の四つの窓から四つの違った景色が眺められます。

椿・灯籠・紅葉・松が額縁に入った絵画のように眺められ「しきしの景色」と言われています。ベストポジションで眺められるように定位置に座布団が置かれています。

赤い絨毯がいいアクセントになっています。この部屋の空間にマッチしています。
しきしの窓からの自然のほどよい色合いと景色が、部屋全体をノーブルな雰囲気にしています。
今回は椿がないのが残念でしたが、季節によって違うしきしの景色が眺められるのが楽しめます。
            

雲龍院で必見の【悟りの間】

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悟りの窓」からは季節それぞれに違う景色が楽しめます。丸窓のおしゃれな悟りの窓です。
春は紅梅、かいどう、シャクナゲが順に花を咲かせ部屋を華やかに見せてくれます。

今の季節、秋には紅葉が鮮やかに色づいた絵になる光景が眺められます。丸く切り取られたアートな景色がとてもおしゃれ。時間を忘れて眺めてしまいます。
自然のオーラが部屋へあふれ出ています。
            

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悟りの間にある奥の襖からは五色の紅葉が楽しめます。終盤になると美しいグラデーションに色づくそうで、和の空間に程よい風景をのぞかせています。癒しの景色になっています。
お座敷に座ってゆっくりと和み、額縁に入った景色を楽しめました。

悟りの間では、四季折々に移り変わる自然の変化が美しいアートになってお部屋を彩ります。心地よい安らぎの時間を過ごせる空間となっています。
             

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もう一つ、悟りの間の入口近くに四角い「迷いの窓」があります。角型は「人間の生涯」を象徴し「四苦八苦」を表現しているそう。何かに迷っている時に眺めたくなるような感じですね。眺めると何か答えが見つかるのかも。
                            

【霊明殿】と【龍華殿】(重要文化財)

雲龍院は泉涌寺の別院であり皇室とは密接な関係のあるお寺です。【霊明殿には南北朝時代の後光厳天皇や後円融天皇、後水尾天皇~孝明天皇まで歴代天皇の御尊牌が祀られています。
後山には後水尾天皇以降の皇室の方々の陵墓があります。

そして写経道場として使われている本堂【龍華殿】ですが、扉がすべて閉められた部屋の中はとても静かで集中して写経できそうな環境でした。後水尾天皇よりご寄進された写経机が現在も使用されています。
ご本尊は、お医者様の役目を果たす仏様として親しまれる薬師如来三尊像が祀られています。両脇には日光・月光菩薩が安置され祀られています。

龍華殿の前の庭に徳川慶喜が寄進したという石灯籠があり、菊の御紋の盛り砂の中心に置かれています。元々は孝明天皇陵にあったのですが、幕末の混乱期に放り投げられていたものを雲龍院の住職がこっそり取りに行きここに移したそうです。
           

抹茶とお庭でくつろげる【大輪の間】

菊花紋が入った器でおいしい抹茶がいただけます。お庭を眺めながら、和菓子と抹茶で優雅な気分でくつろぐことができます。
この庭にはかつて大石内蔵助が名付けた「龍淵(りゅうえん)」という大きな池があったそうです。内蔵助が討ち入り前に訪れていたらしいです。ここでお茶を飲みながら庭を眺めていたのでしょうか。

雲龍院へのアクセス・拝観案内

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京都市バス【207系統】または【208系統】泉涌寺道のバス停から徒歩15分ほど

【拝観時間】9:00~17:00(受付終了 16:30)
【拝観料】 お一人様400円

都府京都市東山区泉涌寺山内町36

泉涌寺の情報はこちら

     

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Chia

日本の観光名所やお気に入りのレストランやカフェなどをご紹介しています。全国の観光スポットを巡り、見どころをブログに載せています。