【唐招提寺】 古都奈良の西ノ京にある世界遺産 天平時代の貴重な建物など見どころ紹介

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世界遺産 唐招提寺のある【西ノ京】の見どころ紹介

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奈良の西ノ京には、天平時代の貴重な文化財を所有する、世界遺産・唐招提寺があります。
金堂にならんだ立像の姿に圧倒されます。荘厳な気配に当時の息吹を感じさせられます。

さらに唐招提寺から500mほど歩いたところには、壮美な塔が立つ世界遺産・薬師寺があります。

西ノ京は、かつて奈良の都だった平城京の西方に位置しており、西大寺・喜光寺・唐招提寺・薬師寺など規模の大きい寺院がつらなり、繁栄していました。

静かで自然豊かな場所で、奈良に来たら訪れたい外せない一大観光地です。
唐招提寺の最寄り駅は、近鉄「西ノ京駅」で、駅から徒歩10分ほどです。

         

【西ノ京の世界遺産】
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鑑真和上が開いた唐招提寺(とうしょうだいじ)について

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唐招提寺(とうしょうだいじ)は、幾多の苦難の乗り越え日本に来られた唐の高層・鑑真(がんじん)和上が開いたお寺です。
自然豊かな境内には奈良時代の貴重な建物が現存し、年季は入っていますが整った状態で静かに悠然と佇んでいます。

悠久の歴史を乗り越えてきた天平時代の建築物を眺めるのも感動的です。同じく天平時代に造営された仏様たちの頼もしさのある存在感がとても印象的で、圧倒される気配を感じました。

         

鑑真和上についてどんな人?           

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688年に中国揚州で誕生した鑑真和上は14歳のとき、揚州の大雲寺で出家しました。
律宗を学び、並び立つものがいない優れた律師と称えられていました。

742年、日本から派遣された二人の遣唐使により、是非日本に招きたいと懇願され来日を決意されました。しかし、おしまれて渡航を阻止されたり、台風に遭うなど難航し、当時の航海は極めて難しいものでした。そして5度の失敗を経験し、苦難により鑑真和上は失明してしまったのです。

それにもかかわらず、753年6度目の渡航に成功し、ついに来日を果たされたのです。渡航を志してから12年が過ぎていました。
鑑真和上は翌年東大寺に戒壇を築き、天皇、皇后以下400余人に戒を授けました。日本初の正式授戒とのことです。

東大寺で5年を過ごされたのち、759年に新田部親王(にいたべしんのう)旧宅の地を賜り、戒律の専修道場を創建されました。これが唐招提寺となったのです。

                         

唐招提寺の金堂(国宝)

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南大門を通り参道の先、正面に見えるのが悠然とたたずむ金堂です。天平時代のものです。派手ではなく地味過ぎない、歴史を刻んだおもむき深い雰囲気があります。

正面は吹き放ちとなっていて円柱が並び、和風神殿のようなつくりに見えます。放たれた扉から本尊を拝むことができ、金堂の中には天平時代のいぶきが漂っているような感覚がうかがえます。

                     

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中央に本尊の盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)が安置されています。切れ長の目が印象的です。光背部分の細工がかわいい感じでとても素晴らしいです。たくさんの小さな仏様の細工に見入ってしまいました。
その他、奈良時代の傑作である千手観音像立像がほのかに輝きを放っています。こちらは、なんと実際に千本の手が造られている千手観音像なのです。手の上に載っている物など細かいところまで見るといろいろ楽しい発見があります。
またその他、薬師如来立像や四天王立像などが守護されており、天平時代の厳かな世界が見られます。

               

唐招提寺の貴重な建物【講堂(国宝)】

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平城宮の朝集殿(ちょうしゅうでん)を移築したものと伝わります。平城宮の宮殿建築の唯一の遺構であり、大変貴重な建物です。
放たれた扉からは厳かな表情をされた本尊の弥勒如来坐像を拝むことができます。鎌倉時代(重文)のものです。左右には、持国・増長(奈良時代・国宝)の2天像が安置されています。

                  

鼓楼と礼堂・東室

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鼓楼(国宝)は鎌倉時代の建物です。鑑真和上が来日の際に将来された仏舎利が収められていて、舎利殿と呼ばれています。

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鼓楼の東側に礼堂があります。礼堂は南北に延びる長い建物で、僧侶の起居した僧坊だったそう。鎌倉時代の建物です。建物の間に馬道(めどう)という通路を挟んでいます。心地よい風が吹き抜けます。

宝蔵・経蔵(国宝)

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礼堂のさらに東側に趣の違う蔵のような建物が2棟並んでいます。校倉(あぜくら)というもので、宝蔵と経蔵です。経蔵は唐招提寺が創建される前からあったもので日本最古の校倉です。

鑑真和上像に参拝できる開山堂

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開山堂には、国宝の和上像に代わり、毎日参拝できるよう制作された鑑真和上御身代わり像が安置されています。
毎年6月6日の開山忌舎利会の際に御影堂内にある鑑真和上像が公開されています。

             

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開山堂を東に行くと緑に囲まれた鑑真和上霊廟があります。

               

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唐招提寺へのアクセス

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近鉄西ノ京駅から徒歩10分です。

【拝観時間】8:30~17:00(受付16:30まで)
【拝観料金】大人 1,000円、高・中学生 400円、小学生 200円

奈良市五条町13-46

                 

                   

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Chia

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